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(目線:黒子テツヤ)
───ピピッ、ピピッ───
目覚まし時計の音に気が付き、目を開ける。
もう6時でも、火神君のおかげでかなりしっかり眠れた。
最初は火神君の鼓動を感じてドキドキして眠れなかったけど、眠気が強すぎて、いつの間にか眠っていた。
───朝食の時間。火神君は待ってましたとでも言うように食堂へ走る。
ボクはゆっくり歩いて向かう。
おいて行かないで下さい…火神君…なんて言えなくて。
そう思った時、火神君が戻ってきて、ボクと手を繋いで一緒に走ってくれた。
「そんな悲しい顔すんなよ。一緒に行くぞ?」
「…はい!」
火神君がホントに大好きだ。
───「なあ、黒子…降と河原と福田にも…やっぱり言うんだろ?」
火神君が朝から油っこい唐揚げと大盛りご飯を食べながら聞いてきた。
「はい。…怖い…ですか?」
「ちょっとはな。」
「なら先輩達から話してもらいますか?ちゃんと時間使って。」
「その方がいいかもな。でも、ホント世の中って不公平だよな。同性は結婚だって認められてねぇし。」
誘ってるのか?
「ボクと結婚したいんですか……?」
「ぐあおえぇぇ!?」
いくらなんでも気が早すぎるとは思うけど。
「それはまだわかんねぇな。」
「ボクは結婚したいくらいですよ。一生一緒です。」
火神君は顔を赤くしたのを隠すために唐揚げとご飯をほおばっておかわりしにいった。
───朝食が終わると、宿舎外を散歩しながら今日1日の予定を伝えられた。
それによると、火神君は浜辺を通らないとならないコンビニまで全力ダッシュして飲み物を全員分1本ずつ買ってくるというものだった。
ボク達────他の部員は秀徳と合同練習、練習試合。
辛い夏合宿2日目が始まる。
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