降旗君の気持ち。

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降旗君の気持ち。

この合宿で、ボクは自分だけのドライブという新しいスタイルを考えることが出来た。 でも、ボクには心残りがあった。 降旗君だ。 もう元には戻れないのだろうか。 ───帰りのバスで、火神君と話す。 「火神君…降旗君はボク達の事、認めてくれないんでしょうか…?」 「今のところはそうなんじゃねぇの?それより、俺は降を許さねぇ。」 「え?」 「俺らが付き合ってる事、隠したのが黒子だからって俺は関係ねぇやら黒子と降だけの問題やら…ふざけてるだろ、あいつ。俺が関係ねぇわけねぇだろ!…ったくよ…」 「そこですか……」 火神君はそう言うと、カバンからペットボトルのお茶を出して飲み始めた。 ゴクゴク…と火神君の喉にお茶が伝っている音がする。 一気に500mlを飲み干した。 「火神く…」 口を塞がれた。……キス? 「黒子…心配すんな。俺がなんとかすっから。」 バス内。部の人が認めてくれたとはいえとなりは1人席───降旗君だった。 「おい!降!」 降旗君は不機嫌そうにこちらを見る。 「なんだよ火神。」 「んな気にくわねぇんなら認めさせてやるよ。」 「火神君、キスはちょっと違いま…んん……!」 恥ずかしい。 キスなんて、人の目の前で堂々するもんじゃない。 火神君は全くやめようとしないから、ボクは仕方なく力ずくで顔を離した。 「火神君、やめて下さい…」 「降…これでも駄目かよ。」 駄目に決まってる。 降旗君はボクが嘘ついた事に怒ってるんだ。 「馬鹿にしてんのかよ。俺はそういう事言ってるわけじゃない。だから火神は関係ないって言ってんだよ。」 火神君も、なんでわからないのかな? 「すみません降旗君…」 ボクがそう言っても、降旗君はボクを見もせずに窓の方を向いた。 どうすればいいんだろう。 降旗君に認めてもらうために何をすべきか、ボクには分からなかった。
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