32人が本棚に入れています
本棚に追加
──その夜。俺は腹が減ってたからマジバに寄った。何故かみんな俺が買ったハンバーガーガン見してくる。そんなに食いたいのか?
ここでいーか。
そして俺はふと思った。
キセキの世代はつまり日本一のやつら。となれば今俺らの代で一番強いのはそいつらなわけか…もしかしたら望みはあるかもしれない、と。
「そんなにハンバーガー食べるんですか。育ち盛りなんですね。」
声がした。どこで?
咄嗟に前を見た。
こいつ…!いつからいたぁぁ!?
──「びっくりさせんなよお前…」
「先に座ってたのボクの方なんですが…」
「ふぅ……あ!お前、ちょっと聞きたいことあんだ、面貸せ。」
──「お前と同じ学校のキセキの世代は強いんだろ?お前はどーなんだ?」
「ボクは彼らとは違いますよ。」
「とりあえず…手始めに1on1。相手しろ。」
「いいですよ。ボクも火神君とやりたかったので。」
なんだ。結構やる気だ。何か秘められた能力でもあんのか?
──よ…よ…
弱い!弱すぎる…!なんだよこいつ…やる気満々だったくせに…
「お前…弱すぎる!そんなんで俺に勝てるとでも思ったのか?」
「いえ…ただ、火神君のプレーが見たくて。」
「はぁ?」
「火神君って、格好いいんですね。」
───ドクンッ───
あれ?なんだ…今の…胸の高鳴り?みたいな…
「てっ、てか、お前バスケ辞めた方がいーよ、向いてねぇ。」
「それは嫌です。バスケ好きなんです。それに…見解の相違です。ボクは…影だ。」
影?意味深だな…どういう意味だ…?
──翌日、先輩チームと俺ら1年生だけのチームでゲームをすることになった。俺のチームには黒子…もいる。多分…
だけど関係ない。俺は俺1人で勝てる。だから───
でもそれは間違いだった。先輩チームにトリプルチームでパスが貰いにくい、仮にパスを貰っても5秒オーバーで全く攻めが上手くいかない。苛々して諦めかけていた他のメンバーにキレた。
「もういいって…なんだよそれ!」
諦めんなよ!
───ガクゥン───
は?
膝かっくんを、俺はされました。
誰に?
「黒子てめぇ……!!!」
「落ち着いて下さい。」
てめぇは少しくらい活躍しろってんだ!意味深なこと言っといて…
「とりあえず…パス下さい。」
…パス?
最初のコメントを投稿しよう!