リングの意味。

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───その後、決勝戦は開始早々雨に降られ中止になった。 「大我。ウィンターカップで決着をつけよう。」 「ああ…」 火神君は氷室さんと話す時、ずっと悲しそうだった。 ───「氷室さんと、何かあったんですか?」 ストバスの帰り、びしょ濡れになった為火神君の家に行く事にした。 火神君は説明してくれた。 「辰也とは…」 火神君によると、氷室さんとは幼いときから一緒バスケをやっていて、気づけばライバルとして勝ち負けの回数を競っていた。 そして互いに勝ち数が49回になったとき、氷室さんとリングをかけて戦ってほしいと言われた。 それはつまり、兄弟をやめるのと同じ。 火神君は氷室さんと兄弟であり続けたかったみたいだ。 「火神君、アホすぎます。でも、聞かせてくれてありがとうございました。」 ボクは火神君の家を出る。 「黒子!もう…帰んのか?」 「はい。これ以上いると、明日の練習に響くと思うので。火神君、ちゃんとストレッチして下さいね。」 すると火神君はボクに近づいてきて優しく頭を撫でて、唇を重ねてきた。 「ありがとな。…テツヤ。大好きだよ。お前も、風邪、ひくなよ。」 「はい。大我……愛してます。」 火神君はつくづく優しい。 ───次の日からは、いよいよと思われるウィンターカップ予選に向けての練習。 夏休みも長いようであっという間に終わり、本格的にどのチームもスキルアップしてくる季節だ。 「黒子。なんでお前そんなに可愛いんだ…俺は練習行かねぇからずっとこうやっててぇ…」 そんな中、ボクはなぜか火神君ではなく青峰君に後ろから抱きしめられていた。 「今から練習行くんですけど…」 「ちょっとくらいいいじゃねぇか、つきあえよ。悪いことは… 「悪いことしないって嘘があるので嫌です。」 (目線:火神大我)───「大我?」 俺は振り向くと辰也を見つけた。 「辰也…」 「久しぶりだし、大我んち寄ってってもいいか?」 「今から練習あんだけど。」 「ちょっとだけだよ。」 「んぁぁ…やめろよ……辰也…」 辰也は昔からこういうこと平気でする。 「大我のことは大切にしたい。だからこそのスキンシップさ。気にするな。」 気にするなっつわれても… 気になる!!
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