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黒子はそう言うと、真剣な表情になる。元々そういう顔してっけど。それと同時に黒子の影がより一層薄くなった気がした。
試合終了。結果は見事勝利。先輩チームも決して弱くはないが、黒子が中学時代“幻の6人目”と呼ばれ、レギュラーとして活躍していたことがまじまじと伝わってきた試合だった。
──放課後黒子とマジバに行った。
「なぁ黒子。」
「なんですか。」
「お前、すげぇんだな。見直したよ。」
「…ありがとうございます…//」
黒子…顔赤い。どうしたんだ?
「黒子?どうした?大丈夫か?」
「え…?」
「顔、赤いから。」
「大丈夫です。そんなことより、ボク、火神君の光になりたい。」
「光?」
「影として、火神君という光を支えたい。」
「あ、ああ。そうか。ってなるかぁぁ?!なんだよ影って!お前中二病じゃねぇのか?!」
「…違いますよ。」
不機嫌そうな顔でバニラシェイクを飲みながら上目遣いをしてくる。
なんか…可愛い。
「ボクは単純に火神君のこと好きなんです。だからバスケでも普段の時でも支えたい。」
黒子…何言ってんだよ…
「なんか…照れる…」
「そうですか?」
黒子は不思議そうに聞いてきたが、とても嬉しそうだった。
「なあ、黒子。」
「なんですか?」
「バスケ、頑張ろうぜ!」
「はい。火神君なら日本一、目指せると思いますよ。」
「…お…おう…!あったりめーだ!」
黒子って恥ずかしい事バンバン言ってくるな。
黒子と別れ、家に向かう。
今日はいつもより星が綺麗に見えた気がした。
───家に着き、バスケの雑誌を手に取る。
黒子…あいつやっぱ可愛いな…
って…俺は何考えてんだよ。
いつも雑誌を読む時は至福の一時で、他の事考えたりとかしねぇのに…
黒子が気になってしょうがない。
黒子…俺の事格好いいやら好きやらほざいてたけど、本当なんだろうか?
俺はお前の事…可愛いと思ってるのと同じなのか…?
俺は…黒子の事どう思ってるんだ?
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