本入部。

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本入部。

(目線:黒子テツヤ) ボクは早速本入部届を貰う。 でも、何故かボクの気持ちは揺らいでいた。 火神君の事が好きになってしまったから。 火神君と一緒にいる事が出来たら嬉しいからバスケ部に入部した。けど、それだけが目的なわけじゃない。勿論キセキの世代を倒したい。つい先日まではキセキの世代を倒したい、その気持ちしかなかった。けどボクは、火神君の事がどうしようもなく好きになってしまったんだ。 昨日、伝えた。好きだって…でもきっと火神君は気付いてない。気付くわけがない。ボクは顔に出さないから。 ───本入部してすぐ、辛い練習と共に海常高校との練習試合が予定された。 黄瀬君が…いるんだ… 黄瀬君は何故かボクにつきまとってくる。嫌いではないけど。 でも火神君に誤解されたくない。ボクは黄瀬君と仲がいいなんて思われたら駄目だ。 ボクは今、火神君の事しか考えられなかった。 なのに… ───「黄瀬涼太?!」 「お久しぶりッス、黒子っち!」 「お久しぶりです。」 なんで黄瀬君がここに? 聞きたかったけど聞けなかった。 「…だから黒子っち、俺んとこおいで?」 何を言うかと思えばそんな事。ボクは火神君…じゃなくてキセキの世代を倒すためにあえて同じ高校を選ばなかったんだ。 「丁重にお断りさせて頂きます。」 ボクは今の今まで火神君の事しか考えていなかったけど、真の目的は違う。真の目的はキセキの世代を倒す事。火神君火神君言ってる場合じゃない。 その日、ボクは見た。 火神君が完敗する姿。 黄瀬君の驚くべき成長。 黄瀬君は中学の時と違う。もっとパワーアップしていた。 その時ボクは、真の目的を変えた。火神君を支える。それが真の目的だ。キセキの世代に火神君と2人で戦えば、きっと勝てる。きっと…
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