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(目線:火神大我) 黒子の中学時代のチームメイト、キセキの世代の1人が来た。 黄瀬涼太。 ───こいつ…強い…! 全く歯が立たなかった。 黒子に格好悪いとこ見られたな… 黒子…俺に失望したかな? 不安を隠せない。 疲れてるわけでもないのに汗をかいていた。冷や汗か… 俺は焦っていた。黒子が黄瀬の誘いを断ったのはいい。けど、俺を好きって言ってくれたあの時の気持ちを失っていないのか。 そもそもあの好きは俺の好きと違うのか…?というより俺は黒子が好きなのか…? 俺はずっと辰也が大好きだった。でもそれはあくまでも兄に対する憧れであり、黒子に対しての気持ちとは何か違う。 俺はやっぱり、黒子が好きなんだ。 黒子と、日本一を目指したい。ここで。 ───帰り、俺は黒子とマジバへ寄った。 「なあ黒子。」 「なんですか?」 「俺、黄瀬とやってた時どうだった?」 「んー…黄瀬君に完敗してて、少し残念でした。」 「やっぱりか…」 大好きなバーガーも食べ進める事が出来ないくらいショックだった。 「黒子…俺、黄瀬に絶対勝ちてぇ。」 「火神君、落ち込んでるんですか?」 「当たり前だろ!黄瀬に負けた時はまだしも、お前に………あ、いや、なんでもない。」 「ボクに…なんですか?」 「いや、その…黒子お前さ、前俺の事好きだとか言ってきただろ?だから俺が負けたの見て失望して、嫌われちったかもって思った…」 「……!」 なんか表情はあまり変わってないけど、なんか驚いてるみたいだ。 「黒子?」 「…ボクの事、気になってくれてたんですか?」 「え…ああ、まあな…」 「ありがとうございます。火神君。」 黒子はそう言うと俺のバーガーをひとつ手にとって食べ始めた。 「あっ、それ俺のっ!」 「返しますよ。はい。」 黒子が少しだけかじったバーガーを返してきた。 「お前…それっ…!」 俺が言おうした時、黒子が俺の耳元に顔を近づけて言った。 「…間接キス…して下さい。」 「…なっ!お前!」 「いやですか?ここの、好きなんですよね?」 「うっ…」 「食べない理由ないですよね?」 こいつ…わざと俺の耳元で言ったのか… 「ボクなりの愛情表現なんですから。」 えっ そんな事言われたら食べるしかねぇじゃん。
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