記憶Ⅱ ~透の場合~

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いくら似ていても、久保田さんが好きなのは俺じゃなくて晃。 誰だって俺より晃のほうがいいって言うんだ。 そんなの慣れっこなはずだったのに。 「俺じゃダメなのかな? 顔が似ているなら、俺にしようよ」 そう言いかけてやめた。 「今は吉岡くん見てると余計辛いや」 まさかの玉砕。 しかも晃と似ているだけで存在を全否定。 「そっか……」 「ごめんね」 駅に吸い込まれていく2人の背中を見送った。 .
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