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それから毎日のように久保田さんたちの恋バナは続いた。
初めて友達と笑いながら話しているところを見たとか。
妊婦さんに席を譲っていたとか。
そいつのいい人情報だけが耳につく。
隣の席だから仕方ないけど、正直きついよ。
「そいつそんなにいい奴なの?」
いっそ告白して玉砕してしまおうかなんて思いながら、彼女が嬉しそうに話をしているのをひたすら眺める。
そのえくぼを消したくなくて。
「うん」
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