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依頼主を危険な目にあわせたばかりか、自分で解決することができずに、助けを呼ぶのがやっとだった。
ようやく身体の傷は癒えたものの、俺のプライドがズタズタだ。
ただ、俺のプライドよりも、彼女の安全が優先だった。
依頼主だから当然。
そう、言い聞かせていたのに。
青く輝く結晶が、俺を呼んでいる。
まだ、本当の願いは叶っていないんだ、と。
ちょっとした悪戯心。
人間として生活した一時期、体育祭とやらの準備を手伝った。
見ているだけだった人間の世界が、急に自分に近付く。
あんなことして何が楽しいんだ。
そう、眺めるだけだった過去の自分。
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