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彩のその言動は私の怒りのボルテージをさらに上げることに貢献した。
彩の友達には関女の卒業生がいる。その卒業生の話を聞いて関女について関心を持ったらしい。
そこでちょうど私立の受験先に悩んでいた私に関女のことを教えた。
いい学園だと教えられた私は当時、願書届の期限が近づいていたため従姉の言葉を信じ、ろくに調べもせず、願書届に関女の名前を書いた。
あの頃の私は本当にどうかしていた。
受験後も関女について調べず、最終的にこの学園を選んだ私も悪いけど面白半分で学校を進めるのもどうかと思う。
例え、将来、有名人になる可能性が広がるとしても。
「どうだったじゃないよ。彩お姉さん?」
怒っていると思われないようになるべく明るい感じで言ってみたけど彩の顔色がさっきより少し悪くなっている。
ここは一応聞いといた方がいいかな。
「どうしたの?顔色が悪いよ?」
聞いてみたらさらに悪くなった。もう、きかな…ううん忘れた方が良さそうね。
しばらく無言でコーヒーを飲んでいたら、堪えられなくなったみたい。彩が話しかけてきた。
「勉強どうだった?」
何でそんなにおどおどするの?
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