壱.一般人の入学

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彩の態度が少し気になったけど別に嘘を言うほどのことでもないので素直に答える。 「自力でなんとかできるくらいだったよ。彩お姉さんのお陰でやりごたえのある学校には入れたよ」 そう……二重の意味でね。 私の思いを知らない彩はその言葉を聞いて安心したようだった。 でも、そんなことで安心できるとは思ってないよね? 「あっ、そういえば。関女ってね、結構頭の良い学校のはずなんだけどチョッとおかしいんだよね」 「へっへぇ~……わ私はそんなこと知らないよ?と友達から聞いた話の中におかしな話しはなかったなあ~」 ……………確信犯 確信犯なら手加減は要らないよね? 「へえ~そうなんだ。私が思ったおかしいところはね、マンモス校なのにクラスが一つしかないところだね」 「そ、それはおかしわね」 「あとね、生徒会長がいないんだよ。行事とかの運営とかってどうするんだろうね?」 「…………………」 「それでね、いっちばんおかしいところはね、他の学校と授業時間が違うところなんだよ。だから寮制なのかと考えてしまうほどにね」 「えっ………」 「他にもね………」 「透華」
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