壱.一般人の入学

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解りやすいようにおかしいところをあげていたら、いきなり止めてきた。 まだまだあったのに…………………。 「本当にゴメンナサイ。面白半分に紹介した私がバカでした。」 彩は姿勢を正して頭を下げた。 この様子からちゃんと反省しているようだね。 でも、本当に面白半分だったとは………………… 「いいよ。もう終わったことだから」 「本当?本当に許してくれる?」 彩は顔をあげて私に迫り寄ってきた。 何で、そんなに目がウルウルしているの? 「う、うん。許す、許すよ。だからそんなに近寄らないで」 「よ、よかった~」 その言葉で彩は満足したみたい。 よくその言葉だけで満足できるね?私だったら満足しないのに………… 「でも、条件があるからね」 「うっ…………デスヨネ」 こんな風に条件をつけられる可能性大だから。 「条件は簡単だよ。私に協力して。そうね……まずは関女OGから戦に関することをできる限り聞いてきて。勿論、それぞれの勢力の弱点と優位なところもね」 「ほ本気なんだ」 「本気だよ。学校の頂点に立て?上等じゃないの。絶対にあの理事長に私を入学させたことを後悔させてやる!」 私の言ったことに彩は渋々ながらも納得した。自分で撒いた種は自分で拾えって言うしね。 あと、言わないけど勉強も退屈しないほどだったしね。
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