壱.一般人の入学

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何故、この学園に入学したのか。 それは、従姉がいい学園だと教えてくれたから。 桐ケ谷透華(きりがやとうか)は通学路を歩きながら自問自答を繰り返していた。 何故、そんなことをするのか。 それは入学式で理事長 織田信女(のぶめ)が言った言葉のせいだ。 「我が学園は、社会で誰よりも強いものを育成することを目的にしている。よって、この学園に生徒会長は存在しない。誰もが強いと認めた者がいないからである。誰よりも強くありたいと願うのなら、この学園の全校生徒に見せつけ、認めさせ、全校生徒の上に立て!」 それを聞いた瞬間、この学園は変だということを知った。 入学式が終わった後、すぐに調べてみたら色々なことが分かった。普通の高校とは全く違うことが分かった。 3年生、350人。2年生、360人。新入生、340人。計、1050人。(各学年1クラス) この学園の学力は結構、高め。部活はナシ。 生徒会長は空席。生徒会の役職・人数は完全無視。 授業は午前のみで夏休みも冬休みもない。(6時30分までに登校) そんなことを知ってしまったら、このムチャクチャな学園を3年間続けられるか不安になってしまう。
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