壱.一般人の入学

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「まあ、今日の放課後に全てが解るからそれまでのお楽しみ、ということだな」 雑賀さんはそれだけ言い残して去っていった。 ナニこの人。ただ、去っただけなのにメッチャかっこいい。 花宮さんは何か言いたそうだったけど、そのまま教室に向かったようだ。 私も二人にならい、一年生の教室へ向かった。 授業はレベルが少し高い(透華にとっては)こと以外、他の学校とたいして変わらなかった。 これぐらいなら自力でなんとかできそう。 ホームルームが始まるまでクラスメートと色々話をしたけど、この学園に通う生徒は色々な意味で有名人だと言うことが分かった。 道理で、入学式、聞いたことがある名前だな~って思うわけだ。 朝、それとなく勧誘のことを聞いてみたけどたいした情報はなかった。 「それではホームルームを始めます。まず始めに、皆さんご存じの戦(いくさ)についてです」 担任、結城萌果(ゆうきもえか)が緊張した声でそう言い、プリントを配り始めた。 どうやら雑賀さんが言っていたことはこのことらしい。 プリントの表面には戦のルールについて裏面には勢力についてカラーで書かれていた。 「ルールは書いている通り、戦の道に恥じぬ程度で」
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