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third.
『最果てのお話をしよう。』
彼は彼女と出逢い、彼女は彼と出逢った。それは必然であり偶然であり、間違いないものである。
周囲には絶望。
それ以外のものはない。哀しみなんてものではない。哀しみはいつか薄れるが、絶望は薄れない。周囲の人々の根幹に絶望を植え付ける彼らであった。
風が吹いた。
雨が降った。
雪が降った。
雲が流れた。
日が昇った。
星が瞬いた。
人は前に進んだ。
動物は成長した。
時は流れた。
時は流れた。
時は流れた。
彼らは―――
彼らは変わったのか、誰にも解らない。
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