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駅に向かって走りながら、矢作の話に耳を傾ける。
「昨日の練習の最中にさ、愛川さんにレギュラー奪われた部員に嫌がらせされたんだって」
「へぇ」
「左の手首ひねったって。
1回戦は勝ったけど、愛川さん調子悪いって」
「……」
「遊佐がなんかやったんだろ?」
「は?」
「遊佐も1週間くらいおかしかったし、その頃からだよな?
二人が全く話さなくなったの」
「……」
「お前ツンデレじゃないわやっぱり。
ただの意地っ張りだ」
「は?」
「遊佐のことだし、また愛川さんのこと傷付けたんだろ」
「っ」
「なんでわっかんねーかな。
愛川さんが一番笑顔見せてるのお前しかいねーのに」
「は?」
あいつ笑ってたか?
俺といて。
それすらも分からない。
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