7144人が本棚に入れています
本棚に追加
「意味……」
「おばあさんの言う通り、優愛は愛されているからその名を受けて、今こうしていられるんだよ」
「……はい」
「優愛の名前はご両親の願いでもあって、優愛自身にもそう願って欲しいと思ってつけたんだと、俺は思う」
「わたしが、願う……?」
「あぁ」
春樹さんは持っていたマグカップをテーブルに置くと、空いた手でわたしの髪を掬う。
「優愛は俺に、それを願いたいと思う?」
焦げ茶色の瞳は小さく揺れて、わたしを真っ直ぐ見据えている。
「……はい」
最初のコメントを投稿しよう!