7144人が本棚に入れています
本棚に追加
優しい笑顔がこんなにも愛おしくなったのは、一体いつからだろうか。
春樹さんはわたしに居場所をくれた、恩人だった。
もちろんその感謝は今でも忘れていない。
向けられる優しさも、最初は同情だとばかり思っていた。
けれど優しさに触れる度、わたしの中でカタチを成し始めた感情。
気付けば温もりに触れたくて、求めるようになっていた。
溢れる想いを、抑えることが出来なくなっていた。
そもそも、わたしに意思なんてものはなかったはずだった。
だけど今は
ほんの少しだけ、欲が出る。
最初のコメントを投稿しよう!