偶然の再会

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. しかし、ふたりきりになるとすぐ、さっきの俺の際どい発言に対する非難が始まった。 取引先の担当者との顔合わせに向かう、途中の廊下にて。 「……湿布、剥がしたんですか?」 「まあ……クライアントと会うから、これくらいはね。」 「それにしても、人を獣扱いしないで下さい。」 「獣だろ。あんなに積極的な女、久しぶりに見たわ。」 「なっ……!?」 「恥ずかしがる奥手な女の子も可愛いけど、俺はあなたみたいなタイプ嫌いじゃないよ。 でもまさか、この橘係長がねぇ……脱いだらあんなに凄いことになるなんて……」 「よ、余計なことは言わないでください!!」 ああ……俺って、もしかして生粋のS人間なのかもしれない。 必死になる彼女の姿に、悦びを感じてしまうなんて。 するとそこに、ひとりで大騒ぎしている彼女を宥める声が聞こえてきた。 「ん、何を騒いでいるんだ?」 「野木部長! 聞いてくださいよ、葉山課長が……」 野木部長に助けを求めたようだが、会話の内容が内容なだけに、言えるはずもない。 途中まで出かかった言葉を飲み込むように、彼女は唇をぐっと噛みしめた。 .
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