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本当は怒られるって言葉はちょっと違う。
怒られるってより、この服を着てないと面倒なことになりかねないんだ。
「私の服貸してあげるから、とにかく脱ぎなさい」
「えっ?」
なんとも残念な自分のスカートの裾がくいっと引っ張られる。
キラリと光った叔母さんの目が今は少し怖かった。
「ホラ、早くしなさい」
逃げたくても逃げられないソファーの上。
絶対絶命のピンチを迎えた私を救うように、タイミングよくカタカタとキッチンの奥から尋常じゃない音が響いた。
「……お、叔母さん。シチューのお鍋吹き零れてる」
「えっ!嘘っ!!」
慌てる叔母さんの背中を見て、ホッと肩を撫で下ろしたけど、テレビの横の壁に立て掛けられた鏡を見ると――やっぱりダサい。
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