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バンっ!!!
と空気が体を叩く。
飛行系の能力は使わず、彼を捕まえたまま宙を渡り。
着地したのは学園都市北部。
―私の父が眠る墓の前。
「え、エマ、此処って」
聞いてくる彼に。
「うん。私のお父さんの墓。」
答え。
「あのね、何で此処に連れてきたのかって思うよね?
でも、私は…告白したり、されたりするのは此処に決めてたの。
……私の成長を見届ける前に死んじゃったお父さんに見せたくて。」
「……」
「あはっ…急にごめんね。」
「なぁエマ。」
「ん?」
「此処で、告白したり、されたりしたかったんだろ?なら……
まどろっこしい前置きとかは抜きで言わせて貰う。
……俺と付き合ってくれ。」
その言葉。心意の果てに欲した言葉が此の場、この時に聞けた。
其は私のココロに強く響いて。
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