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「なゆさん、なゆさん」
ん………。
誰?
私は重たい瞼をゆっくりと開ける。
「あ、起きましたか?」
薄笑いな爽やかな声が降ってくる。
何回かの瞬きで漸く視界が明白すると私は目を見開いた。
そこには片膝たちで私を見下ろす浅井さんの姿があった。
「…っ!!」
気づけば私は仰向けに横たわっている。
あれ、昨日いつ寝たっけ?
「ダメですよなゆさん、こんな野郎だらけの場所で眠っちゃ」
あはははと笑う浅井さんは私を見下ろしたまま片手を額に伸ばす。
「?」
まだ頭がぼんやりする中でもハッキリと分かる。
「私、昨日…」
「さすがに戦いの後だと潰れちゃいましたね。飲み過ぎですよ?なゆさん」
そこで漸くハッと目が覚め、体を起こす。
「あ、浅井さんが勧めるから…」
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