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気づけば浅井の姿もない。
「今日のことでいろいろと処理があるんだろ」
一色が含み笑いを浮かべ答える。
「早くこいよー」
一方波風は急かす越智のもとへ渋々足を運ぶ。
鷹司はやれやれといった顔でぐいぐい飲み、それに劣らず一色ものむ。
「お前、そんなに飲んでいいのか?」
一色が鼻で笑うと鷹司はムッと唇を尖らせ「うるせ」と短く答えまたのむ。
その様子に一色は目を細め、襖を開け月を見上げる。
「今日もいい夜になりそうだ…」
「また行くのか?」
「うん?あぁ、どうしようか」
一色の独り言のような言葉に眉を寄せる鷹司の顔は既に真っ赤だった。
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