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「蘆名の兵…」
人影は屋根の上にあった。
大きめの着物で身を隠し、顔も髪の毛で隠す人影は屋根の上から下の様子を伺っていた。
夜もふけない町を彷徨く武装した男たち。
「ここを離れた方が良さそうだな」
立ち上がろうとしたその時。
ピクリと人影の動きが止まった。
「………」
その視線の先には男三人組があった。
先ほど裏路地にいた輩だ。
「ちっ」
舌打ちと共に人影は屋根から屋根へと移動した。
その動きは忍者のようだ。
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