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(あれは、閃仁軍)
人影は息をのみ、罰が悪そうに唇を噛み締め、様子を見守る。
「蘆名の領土に踏み入れたのだ。覚悟はできているな」
「ま、待て!此処は取引にて見逃してくだされ」
「高辻さ~ん、もう斬っちゃいましょう?」
高辻と呼ばれた男性の後ろから緩慢な声がかかる。
高辻は肩越しに声の主を見やりため息をつく。
「うるさい。お前は黙っていろ」
「とは言え、早いところ始末しないと野犬が匂いを嗅ぎ付けてくるんじゃないか?」
また、別の声が高辻にかかる。
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