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姪っ子はお婆ちゃん子で大好きだったから、何度も起こそうとして棺を叩いている。 それは、どこかで起きないと分かっていながらもたたき続けていれば、また起き上がって笑顔で抱きしめているのを信じてるみたいだった。 「美希(ミキ)やめろ」 見かねた父親の兄が近づいて両手を掴んで動きを止めた。 「いやーだー」 動きを止められて、そう泣き叫ぶ姪っ子を抱きかかえて兄夫婦は部屋を出て行った。
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