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俺の会釈を終えるのを見計らいエドガーさんが口を開いた。
「フィオナさんは魔属だね?…ふむ、おぉ!君はドラゴンなのか。それもかなり高位の種族のようだ」
俺はエドガーさんの言葉に驚いていると、隣に座っているミーアも驚と共に俺を見ているのがわかった。
「なッ何故私が龍であるとわかったのですか?」
俺の問いかけにエドガーさんは得意気に答えてくれた。
「はは、何簡単なことだよ。君の魔力の特徴を見てわかったのさ。ドラゴンの魔力は特徴的だからね。」
エドガーさんとロサさんの話を聞いている最中にまだ驚きを隠せない様子のミーアが俺に話しかけてきた。
「フィオナさん本当にドラゴンだったんですね。…でもどうしてさっきはドラゴンじゃないと誤魔化したんですか?」
ミーアの問いかけも当然の事だ。エドガーさんもロサさんも俺の答を待っているようだ。
「それは、あれ以上ミーアに恐い想いなんてさせたくなかったからだよ…本当の事を言えなくてごめんね。でも恐かったんだミーアに嫌われるのが、恐怖の対象として見られるのが…。ミーアごめんね本当にごめん。」
そこまで言葉を紡ぐと途端に不安感が俺の心を支配しいつの間にか頬を一筋の涙が伝い濡らした…。
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