1023人が本棚に入れています
本棚に追加
「病院に居るのに、見えると厄介なんだよね。
歩きづらいし。
寝ようと思うと、ベッドにおばあちゃんが先に寝てたりするし」
「じゃあ、そのおばあさまに添い寝していただいて寝てください」
「そうだよ。
帰って寝てろよ。
あんたなんか、いちいち殺さなくても、なんの障害にもならないから興味ないよ」
頭の上で行人がそう言い放つ。
ひいっ、と思った。
一見、温厚そうだが、眉村は最も怒らせてはいけない部類の人間だ。
もっとも行人とどちらが、と言われたら難しいところだが。
静かな狂気とでもいうか。
眉村は怖い。
いろんな意味で。
最初のコメントを投稿しよう!