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身体もないのに、わざわざ明路に運んでもらった白猫は、眠っている昌生の横、小さな台の上に載っていた。
まあ、載る必要も本当はもうないのだが。
ずっと眠っているせいか。
あのまま、歳をとっていないかのように見える。
もうこの世のものではない感じだ。
男でも女でも、好きにはなれない奴だが、奇麗な顔をしているな、と思った。
明路たちの奇麗さとはまた違う。
本当に、端整な、といった感じの凛々しい顔だ。
このまま、眠り続けているのかと思っていたが―
まあ、この状況を続けていても、誰にも良いことなどない。
特に明路に。
だから、聡子というあの娘は、いっそ、誰かが昌生の息の根を止めてくれないかと思っていたようだ。
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