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納得してもらえたのかどうかは置いといて、とにもかくにもユウくんのおかげで、無事ピーマンのお客様のカゴを流し終えた。
そしてお会計をしている間に――、何故か、スキャン台の方からピッピッと音が聞こえる。
え、え、ええ?
なにやってんの!? この人!!
ぎょっとしてそっちを振り返れば、ユウくんがスキャン台側の操作パネルに社員コードを打ちこんだところだ。
「今だけ入る、レジ」
彼はぼそりと、理解しがたいことを言った。
え、レジ応援……? 今さら?
もう店内放送のBGMも通常モードに戻ってるのに。
てか、社員さんでもないのにこの人チェッカー訓練受けてるの?
いやいやいや、それ以前に、この人今、急ぎの連絡で回ってきてたはず!
なんで他のレジに連絡に行かないの!?
もやもやを抱えたまんま会計を終え、商品をぎこちない手つきで流しているユウくんの隣に立つと、周りに聞かれないくらいの小声でぽそぽそと彼が説明する。
「値札付け替えたの、多分今の客だから。常習なんだアイツ。現場抑えられなかったからレジ見張ってたんだけど、遅れて悪かったな」
――え。
もしかして、それ言うためにレジに入ってくれたの?
そんなの、後でもいいのに。
「……って言うかあなた、レジ入れるの?」
「訓練中。社員登用の試験受けるから」
「ッ!!」
危うく声を上げそうになった。
そうか、この人……学生じゃないんだ。
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