私の好きな方は多忙です

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目を開けると、綺麗な手が見えた。 大好きな方に似た白い手。 さっき飲んだ「ホモサピエンス擬態薬」が効いたんだ。 今だけ私は人だから、あの方に釣り合う、はず。 よし、告白しに行こう。 この体は今しかない。 失礼だけど、仕事場に押しかけた。 速やかに、そしてバレないように法廷に侵入。 コッソリ覗くと、書類を書いてる鬼灯様がいた。 仕事中の姿も惚れます。 なんて、柱の陰に隠れていたら、 「あれ~?」 声をかけられて振り向く。 ななな茄子さん!? 「お姉さんって…」 バレそうなので逃げる! その先には鬼灯様がいて、避けようと足をひねったらビタンとこけた。 うわ、恥ずかしい… 「気をつけた方がいいですよ」 はい… 立ち上がって、まだ仕事中の鬼灯様を見上げる。 「?」 目が合う。 ボンッと熱くなる顏。 「鬼インフルエンザですか?」 額に触れた手。 …きゃ、 「ぉぎゃあ゙あ゙あ゙!」 思わず鳴いてしまった。 慌てて手で口を塞ぐが既に遅し。 「もしかして…」 こうなったら! 鬼灯様の首に抱きついた。 『おぎゃあ゙あ゙(っていう夢をみたの)』 『あ゙あ゙(夢オチw)』 『わ゙~(願望じゃん)』 『ぎゃあああ(目的達成出来てない)』
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