共闘

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「くっそ、ゴキブリみたいにしぶとい奴らだな」 喜一は悪態をついた。 相手はただの学徒兵の群れと、一般兵が二人。 雑魚相手だからと一人で突っ込んで戦っていたが、いかんせん敵の数が多かった。 情けないことに、はあはあと息も切れてきた。 (こんなとこで死んでたまるか・・・!) そう自分を奮い立たせ、刀をしっかりと握り直したその時- パンッと何かが弾けたような音が辺りに響き、一番前の敵の頭から赤い液体が噴出した。 「!?」 バッと音のした方を見ると、鮮やかな赤い髪に、暗赤色のジャケットを羽織った奴が銃を構えているのが見えた。 「お前、何してんだ!」 「よそ見するくらいなら目の前の相手に集中したら?」 「!!・・・チッ」 むかつく言い方をする奴だ。 たぶん上司だが、そんなの関係ない。 あんなのに手助けされる必要なんか無い! 喜一はこみ上げてくる怒りをぐっと堪え、目前の敵に切りかかって行った。 ---------------
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