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時は一月
場所は虚空蔵小路学園(こくぞうこうじ)
そこは全校生徒が千二百人近くが在籍をしている学園であり、全十五組が存在している。
一組から八組までが普通科。九組、十組が工学科。十一組、十二組が商業科。十三組、十四組が調理科。十五組が芸術科となっている。
しかし、そのような人数の学校であろうと生徒会役員総選挙は出来レースのようなものでドキドキもワクワクもなく無難に決まってしまった。
「今年度に生徒会長に就任した、七ヶ宿七奈(しちかしゅく ななな)です」
案の定、今年度の虚空蔵小路学園生徒会長は虚空蔵小路学園理事長の孫娘、七ヶ宿七奈に決まった。
「案の定の姫って感じだな」
僕の前に並んでいるが級友、繋玄成(つなぎ げんせい)が呟いた。
姫というのは七奈のあだ名であり、学園の新聞部の発行する虚空蔵新聞では毎年七人の美少女、通称、七姫を決めている。
七奈はその七姫でもあるのだがその他にも、この学園の理事長の孫娘であるということもある。
しかし、七姫に選ばれるということは見た目もかなり優れている。
黒髪黒眼、白くすらりと伸びた手足、整った目鼻立ち。
「そうだな」
僕も適当に相づちを打つ。
それからは長々と新生徒会長様の学校をどーしたいだのこーしたいだの僕からすると本当に興味のない話が続いた。
しかし、僕はこの時に自分に矛先が向かってくるとは思ってもいなかった。
「あと、役員についてなんですが、副会長にはーーー」
僕に矛先が刺さった。
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