31人が本棚に入れています
本棚に追加
いつものように講義が終わった後、輝一と学食を食べ、ぼんやりガラス越しに外の風景を見ていると、美優子が数人の女友達と通り過ぎて行った。
美優子を眼で追っていると
「勝哉。俺、ソロソロ行くよ」
デートの時間だと言わんばかりの輝一が席を立とうとしたので、少しだけ美優子の事を聞いて見る事にした。
「なあ。輝一。お前、婚約しているって聞いたけど本当なのか?」
既に席を立っていた輝一が俺の質問が意外だったらしく、もう一度席に座り直した。
「そうか。お前、知っていたのか。まぁな。そんなとこだ」
「でもさ、その婚約者とデートしているわけじゃないんだろ?」
「ああ。俺は幅広く色んな子と遊びたいからね。何が嬉しくて婚約者とデートしなきゃいけないんだよ」
輝一の感覚が分からなかった。
最初のコメントを投稿しよう!