第1話

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ここはどこなんだろう。薄暗い。あたりはごつごつした岩しかない。周りを見わたしていると離れたところに複数の人影があった。近づこうとするが体が動かない。不思議に思っていると急にまばゆい光があたりを照らした。どうやら離れたところにいた人影の方からのようだ。すると女性の叫び声が聞こえてきた。 「一緒に帰ろうって約束したじゃない!どうして!?やだ・・・やだよ・・・シンー!!」 ピピッ!ピピッ!目覚ましが部屋中に響き渡って目が覚めた。また、あの夢か・・・。頭を片手でおさえながら起き上り時計を見た。針は午前8時半を過ぎていた。 「やべっ!遅刻するー!!」ベッドから飛び降りて急いで仕度を始めた。 その時俺は知らなかった。これから起こる冒険のことを。 俺の名前は桐谷 慎。少し勉強をすれば入れそうな高校に今年から通っている。まぁ頭の悪い俺はめっちゃ勉強したんだが・・・。とまーどこにでもいる普通の高校生だ。 学校につき、教室に入るとすでにホームルームが始まっていた。 「こら!遅刻だぞ!」と注意してきたのは担任ではなく女子生徒だ。こいつの名前は不知火 愛美。幼馴染の一人だ。 俺には幼馴染が5人いる。とゆーか家が近かったので子供のころから一緒にいるただの腐れ縁ってやつだ。 牧原 零慈。リンゴを片手で潰せるぐらい力が強い、あとバカだ。長月 奏間。こいつはいつもぼーとしていてどこか抜けてるところがある。神原 流亥。頭がよくて機転がきくやつだ。さっき俺を注意してきた、不知火 愛美。とにかく元気でおせっかい者だ。そして大人しくていつも冷静だがよく周りを気にしていて実はとてもやさしい、時織 心。こいつらは小学生からずっと同じ学校でなんとクラスも同じなのだ!ここまできたら奇跡としか言えない・・・いや、逆に呪いか神のいたずらとすら思い始めている。 担任に適当な言い訳を言ってから席に着いた俺に、また遅刻?と呆れた顔をしながら心が言ってきた。心をみてふと今朝見た夢を思い出す。だがいつも大事なとこが思い出せない。あの人影は誰なんだろうか・・・なぜ叫んでいたのか・・・。
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