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「それより輪島さん私のデーターいつ返しして貰えるの?」
「良い事を聞いてくれました。実はサイトを見て行方不明になった人がここ数週間の内30名程出てきました。それらのサイトが(有)ランスロット以外のサイトやった事が今日の調査で判明してきたんで。坂上さんの容疑が晴れそうなんですよ。」
「そう。よっかたー。」由美子の顔も晴れやかになった。」
「で、具体的に何時返して貰えるのかしら?」
由美子も必死だ。
「いやー、何時と言われると…・、近日中には。あ、これはあくまで僕の推測で。」
「え、直感でじゃないの。山下君から聞いてますよ。」
由美子は下向き加減の輪島の顔を覗き込むように言った。
「いや、はははは。ところで熊野どうやったんですか。」
無理矢理話題を変えた。
山下は報告を始めた。
「依頼者は彩世と言う19歳の少女で父親が宮司を務める神社で巫女をしています。今回の依頼は父親には内緒にして欲しいという事で僕らは取材の人という振りをさせられたりしたんですよ。彼女なんか僕のアシスタントにされたんですから。」
「そうよ、なんで私が山下君のアシスタントなのか良くわからなかったけど、快くやらせてもらいました。」
横から割り込んで来た由美子は更に
「その彩世ていう子ちっとも可愛い気がなくて、淡々と受け答えして19歳の子とはとても思えない態度だったのが印象的だったわ。」
由美子のコメントの後再度山下が説明を始めた。
「露天風呂の取材という口実も彩世の指示の一つで、どうも彩世は父親に依頼を知れたくないのと同時に意図的に僕らに妹と自分が一つになって生まれて来た双子だったと言う事を知らせようとしたんじゃないかと受け取っているんだけど。」
すかさず由美子も
「だって彼女私の目の前で景色を見る様にに背を向けて。わざわざ聞きもしないのに背中から腰に掛けて残っている傷の説明をしたんだからこちらもびっくり。本当は人に見られたくないものだろうし。わざわざ説明するなんてとても不自然だ。」
輪島は真剣な表情で頷いた。
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