第12話

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「それで僕は気付いたんだ。今回の女子校生の自殺事件で得体のしれない存在と彩世とが双子の体が繋がって生まれて来た姉妹やないのかって、そして偶然にも僕らが彩世の妹が拘わっていると思われる事件に巻き込まれているとしたら余りに出来すぎた依頼になる。彩世に今回の事件とどの程度関わりがあったのか聞こうとしたけれど、あいにく会う事ができなかった。」 「もし山下さんのいっている事が本当だとしたら僕も含め3人は彩世に上手く使われているといえますね。」 輪島はの枝豆をつまみながらそう返した。 「その通りよ私たちを警察犬位に考えているんだわきっと。」 由美子は彩世とのやり取りを思い出しながらそう言った。 「彩世の妹はいきているのか死んでいるのか。そして五体満足な状態で彩世と切り離されたのかその辺をはっきりさせないと、彩世もその所は全く知らないようだった。彩世は生まれて間もなく妹と別れてしまっていると言うことだったし。彩世の母親の出産に立ち会った人がおればその疑問は解消されるんだろうけど、生まれた病院は10年も前に閉鎖され廃虚になってしまっているし、病院周辺住民の言うにその病院は経営難で突如として閉鎖され、院長等も謎の死を遂げたらしい、担当医を探すのは非常に困難や。」 しばらく山下の報告を聞いていた輪島は、 「彩世の父親が一番詳しく知っているんやないやろうか、彩世が父親との接触をさせない事も気に掛かるんやけど。」
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