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バスに乗って約2時間。春含め3人が乗り物酔いになってた。
「薬、飲んだの?」
「飲んで寝てたけどダメだった………うぅ……」
どうやら、春の周りの女の子は三半規管が敏感みたいだ。私達はけろっとしてるから、その子達を支えながら近くの更衣室に入った。お水を渡してから、一足先に水着に着替える事に。
「な………!秋、その水着!」
「シェーラさん達が選んでくれた中で、1番普通なの選んだんだけど……変だった?春?」
驚きすぎて吐き気を忘れてそうな春の前にしゃがんだら、春の鼻から血が垂れてきた。
「春!鼻血!」
「え?あ、本当だ……」
慌ててティッシュを取り出して鼻に押し付け、鼻をつまみながら下を向かせる。
「もー……いきなりどうしたの?」
「秋、またサイズ変わった?」
「あ、わかった?この前測ったら、またひとつカップが大きくなってて……」
「それでフリルで黒って……秋、それは普通なのって言わないの。誘ってるって言うのよ。ほら、手を伸ばして。日焼け止め塗るから。」
「春、鼻血は?」
「魔法で止めたわ。ほら、早く。」
「う、うん……」
なぜかシェーラさん達や知らない人までガン見してくる中、春に日焼け止めを全身に塗られた。
「ひゃ……春、そこやだ…!」
「日焼け、変な風につきたくないなら我慢して。」
「ううぅぅ……」
公開処刑のような5分が終わった後、私はそこの空気に居づらくなって外に走り出した。
「秋っ!?その格好で走ったら……!」
春の言う事なんて知らない!
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