第1話

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. なにが、とは言わない。 「っ…」 「なぁ、賢いお前ならわかるよなぁ。この状況、自分の立場」 「……消してください」 「いいよ、お前からキスするなら」 「………」 正直吐き気の止まらない交換条件。 でも写真を消してくれるなら、と震える体で一瞬だけ口づける。 「これで俺がいいと言うと思ったわけ?」 「ッ……」 今度はきちんと、しっかり口づける。 向こうは目を開いてこちらを見つめているので居心地が悪くなり、ぎゅっと目を閉じた。 絡ませるように、ゆっくり口づける。 .
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