現実

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日本の冬の終わり。 喫茶店 ガシャン!! 洗剤で手が滑り、床で皿の割れる音が響いた。 周りのみんなが何事かと振り向き、店長の姿を確認するや否や、またせっせと自分の仕事に専念し始める。 「おいフィク!何やってんだ!お前仕事遅いんだよ!」 「すみません店長・・・」 「はぁ・・もういいよ、皿洗いはいいから、テーブル拭いて!終わったら床掃除、それが終わったら今日はあがっていいから」 「はい・・」 また店長に怒られてしまった。 テーブルを拭いて床を掃き、店長に挨拶をしに行く。 「お、お疲れさまでした」 「おぉ、皿の分は給料から引いとくから・・・いいな!」 「はい」 長い労働時間からやっと解放される。 家に帰ろう。
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