第1話

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「ももちゃん?」 名前を呼ぶが返事はない。 「も~も?!」 『ガリ…』 (やっぱりね) ふすまをあけると、ももちゃんがちんまり座っていて、私を見上げて恨めしそうに、 「みゃー」 と鳴いた。 ―――――――― ビールを一気に飲みながら、今夜の事を思い出す。 まだ体の芯が熱い。 肌と肌が触れる瞬間が好き。どうにもならない幸福感に包まれて、身体が震える。 今回のターゲット。 河合 りく。 一夜限りでは名残惜しい。 メールの着信履歴にりくの名前。 ―また会える?―
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