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以前、間接的にとはいえ私を危地に追いやった子供達が、身分差を理由にレオニールから理不尽な扱いを受けた事があった。
今度はそれを、私達が受ける可能性がある。
彼の機嫌次第では、どんな要求を突き付けられるか分からない状況にあるのだ。
「おおお兄様! 放してあげてっ!」
私は慌ててレオニールの腕に取り縋った。
しかし私の焦燥とは別種の焦燥を抱いているらしいレオニールは、見当違いの質問を投げかけて来る。
「怪我はないか? 何もされてないか?」
私の全身に素早く視線を走らせた後、ようやくギヴァレーを解放した。
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