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私はアルマンドの枕元に木彫りの人形を置くと、室内を振り返る。
そしていつものように、カーテンの隙間から覗く窓の外に目を遣った。
そこから陽光を反射して煌めく、湖面を見る事が出来る。
この王都の本邸の裏には小さな湖があった。
冬になると分厚い氷が張り、子供の頃は姉と二人でよく遊んだものだ。
毛糸の靴下を二枚履いて、革靴で氷の上を歩くとつるつると滑る。
それが楽しくて、足先がしもやけになるまで遊んでいた。
しかし、そんな時に事件は起こった。
湖の氷が、一部だけ薄くなっていたのだ。
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