神様に、ありがとう。

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「部長!? 違っ 起こしてすみまっ」 何から言い訳しようとしていると、ネクタイを持っていた手を掴まれ、視界が反転する。 私の目に映るのは、タオルケットな中、キスすれすれの近くに水樹さんの顔があるだけ。 押し倒されてしまった。 「また、部長って言ったのはこの口か」 唇をなぞられて、ゆっくりと頬を指先が触れる。 「きゃー! きゃー! 駄目です! 部長疲れてるのに!」 「ばーか。飯も食わず、お前を食べるためにビールで我慢してたんだ」 キスできないよう水樹さんの口を両手でガードしていたら、ペロペロと手を舐められる。 水樹さんの指が、舌が、体温が、息遣いが、たまらなく狂おしい。 求められて嬉しいけれど、やっぱ疲れてるんだからゆっくりして欲しい。 「……水樹さん」 両手で頬に触れると、そっと唇に口づけする。 仄かに香るのはアルコールだけで。 水樹さんからは煙草の臭いは消えていた。 「お前、キスとか煽ってんだろ?」
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