プロローグ

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数年振りに地元に帰ってきた。 いつの間にか、大分駅は改装され綺麗になっていて、 学校帰りによく寄っていたパルコは閉店し建物が残っているだけだった。 県内で一番大きいはずの駅なのに、昔は何にもなくてボロくて、田舎の象徴みたいであまり好きでは無かった。 だから高校を卒業してすぐに福岡の短大に進学した。 あれから帰ってないから、七年ぶりになるのかな……? 『君に、欠陥部分が見つかったんだ』 あの言葉を聞くと、未だに心がもやもやする。 「みなみっ!」 大声で呼ばれて、そちらを見ると、ロータリーにバイクに股がった長身の男が此方に手を振っていた。 「侑哉(ゆうや)」 ブンブンと無邪気に手を振る弟に、苦笑しながらも近づく。 新品のバイクでドライブしたいとの要望で、わざわざ降りる駅を乗り過ごし、こっちに来たわけだけど。 「な……なに、このバイク」 明らかに不良が乗りそうな、ゴツくて真っ黒で大きなバイクに苦笑いしかできない。
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