1話

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もちろん俺だってピンポンダッシュぐらい知ってる 何回かやったことあるしな どんなに足に自信がある俺だって靴の擦れるキュッキュッって音は消せなかった だが、俺がドアを開けた時全く音がしなかったんだ もちろん俺がドアを開ける音以外 気味が悪いだろ? それで俺怖くなっちまってドアを閉めようとしたんだ コトッ ドアに何かがぶつかった 俺周りは見てても、足元は全然見てなかったみたいでさ、ほら、なんて言うか灯台下暗しってやつ? ま、そんなことより 俺の足元にあったのが、 この世にあるすべての色を混ぜ合わせたような真っ黒な箱だった おかしいと思うかも知んねえけど、そうやってしか説明出来ねえ そのなんて言うか いくつかの黒色が蠢いてて、混ざり合ってる感じ? もう気味悪い黒色だった そんな箱が丁寧に黒のリボンでラッピングしてあって どうぞ開けて下さいって感じで、置いてあるんだ だから俺は興味本位でその箱を開けた それから数時間後 殺されかけてる 俺はあの時の自分を殴ってやりたい
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