キルブレイン

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「……説明書なんて、よく付けたな」 起動していないパソコンの前で回転式チェアに座りながら、手のひらサイズの説明書を片手に、能吏高志(のうりたかし)は呟く。 説明書の表紙には、『ブレインドライブ説明書』と書かれていた。   パソコンを置いている勉強机の横のベッドの上には、銀色に輝くゴーグルとヘッドホン、USBが転がっている。 高志は、説明書を勉強机に置き、ベッドに転がっているゴーグルとヘッドホンから成るインターフェイス、『ブレインドライブ』と、USB型ソフト、『ブレインコード』を手に取る。市販のゴーグルとヘッドホンよりは重量感があった。 「よし、時間だ。ゲームを始めるか」   続いて、ヘッドホン右側部のUSB端子に、USBを挿入し、ゴーグルとヘッドホンを装着すると、ブレインコードを起動した。
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