【あかつき大名・芝山監物】

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  「では、芝山宗綱。貴殿には監物の位を授ける。」 「何でしょ…仕えもせんのに、済んません。」 「掃部並びに七哲皆で手を取り合い、此の日ノ本を、共に護ってくれ。」 「荷が重いんやけど…出来る限りは、やらして貰います。」 「頼んだぞ、監物。掃部。」 「…はぁ。」 「忝なく、受けさせて頂きます。殿下。」 「では、次!」 促す声と共に、二人は場を後にする。 瀬田掃部正忠。 そして、芝山監物宗綱。 殿下と呼ばれるは、覇王と謳われていた織田信長の遺志を継ぎ日ノ本の統治を行う、豊臣関白秀吉だ。 「危なかったですね、芝山くん。」 「ほんまに。さら~っと勧誘して来はるんやから…怖いですわ、あん人。」 「古田さんも芝山くんと同じ体で誘われたと言っていました。」 「ああ、何や珍しゅう待庵来はった~思たら、名前変わったて言うんやもん。吃驚しましたわ。」 「どんな位を?」 「確か…織部・て…言うてはりました。」 「織部……反物屋の官職ですね。」  
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