【現邸の夢日記】

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  「酷いわ。忠興くんも忠興くんで、相変わらず荒振っとるて聞いたし。」 「面目ありません、芝山さん。」 「思てへんやろ。」 「ええ、全く。」 「……はぁ。」 「おや。溜息ですか?」 「出るやろ。此っから行かなあかんねん、信長様と、先生んとこ。」 「其れはまた、御愁傷様です。」 「…なぁ。」 「はい?」 「君らは…何処に向うてんの?」 「何処とは?」 「せやから。其の、道の、先に。何があるんやー言うてんねん。」 「…さぁ。私が訊きたいです。」 「其処やねん。何で判らん道に行こう思うんよ、君らは。」 「見えない果てを、見てみたい。」 「其らぁ何と無く、解るわ。」 「決められた時間の中で、私に何が出来るのか。」 「……。」 「夢と言えば、大袈裟でしょうか。」 「…うーん…。」 「諦めたくはない。…挑戦ですよ、何事も。」 「…成程なぁ。」  
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